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1. はじめに
若洲海浜公園は東京港埋立地の南東部先端に位置する15号理立地にある。この公園は東京都港湾局によって築造されたが、管理連営については財団法人・東京港若洲海浜公園が東京都によって設立され、1990年8月より、この財団によって運営されている。財団の寄付行為の第3条に目的が示されている。すなわち、「財団は、東京港若洲地区の廃棄物埋立地の維持及び管理運営を行うとともに、これを利用した海浜公園の管理運営を行うこと。その他賑わいある親水性に富んだ空間と美しい緑の環境を実現するための諸事業を行い、もって東京港の発展及び豊かな国民生活の実現に寄与することを目的とする。」としている。このため、東京都の委託をうけて、“この埋立地の有効活用、海浜公園の交流活動、広報宣伝、埋立地の緑化の維持、今後の有効活用のための調査、研究およびその他の事業“を行うこととなっている。
財団設立以来、6年が経過した。この間の財団の事業実施状況を、公園の建設過程をいれて説明し、若干の考察を行う。
2. 若洲海浜公園の築造と施設
2−1. 建設過程の要約
1965年度、15号地(若洲海浜公園)のポンプ浚渫船による埋立、その後その上に都市ゴミによる埋立(1974年5月終了)をおこなった。さらに、1977年3月にはゴミのうえをカバーする覆土工事が終了し、埋立地造成は一応完成する。その後、前記、若洲海浜公園管理財団設立の目的にのべられているような社会状況の変化にともない、1988年7月若洲海浜公園の工事が着手され、1990年に同公園の開園がおこなわれた。このような変遷を経て、建設された若洲海浜公園の代表的な断面図をFig-1にしめす。ゴルフ場は都市ゴミを内包する構造となっているが、Fig-1にみられるようにキャンプ場や多目的広場のように、凌渫土砂の上に、直投建設残土等を投入して造成されたところも公園の一部にはある。

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Fig-1 Standard Profiles of Wakasu Sea-side Park

2−2. 若い洲海浜公園の施設
若洲海浜公園の主要な施設Fig-2のような7施設である。全体面積は109.4haであり、そのうち陸域は87.2ha、水域は22.2haである。施設の概要Tab1e-1のとおりである。これらの施設について、いくつかの問題点がでてきた。すなわち、週末には駐車場の不足をきたし、路上への不法駐車がでるなどの問題がでていた。
しかし、現在は他の機関の敷地を一時的に借上げるなどの方法により、駐車場不足問題はほぼ解消している。また浴場面積の不足は、東京都側への予算要求が通り、この問題は昨年度に解決ずみである。なお、要望の強いものとしてゴルフ練習場の設置があり、現在検討中である。

 

 

 

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